ふらのわ会 前島です。
私は「布良(ふら)」という製品名の、無農薬有機栽培で育てたコットンでできた布と、最近ではさらに付加価値をつけたマリムーンという製品について、各地を回ってお話をしながら、普及活動をしています。
ただ単にこの製品を使っていただくだけでなく、「布良」の持つ意味を分かって使っていただくと、また別のことが見えてきます。
私たちが普段、五感で感じること以上の、より深い何かを感じられるようになってきます。
『布良のひみつ』では、そういったお話をしていきたいと思います。
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生物の勉強中に、とある講演会へ参加した時のお話です。
目の前に、油でベトベトのお皿が出てきて、水と『布』を使って洗ったところ、お皿は綺麗になりました。
ここまでは当然のことです。
しかし、私たちの感覚では、お皿に付いていた油は完璧には落ちないだろうと思っていました。
そのための、界面活性剤が含まれた台所洗剤があるのですから。
ところが、そのお皿を見るとピカピカなのです。
お皿の表面を透かして見ても、油膜が見えません。
全く残っていないのです。
さらに、講師はさきほど使った布を水で洗いました。
洗い終わった布を、皆でさわってみました。
水しか使っていないわけですから、とうぜん油は残っているはずです。
お皿についていた油を布が吸収してヌメヌメしているはずです。
しかし、私の予想は覆されました。
布は全くヌメヌメしていないのです。
「一体これは何だ!」

世の中には、このように洗剤を使わなくても、食器をきれいにできるものがあるんだ!
私にとっては晴天の霹靂でした。
私はこの布に出会うまでは、環境にとって有害なもの(化学の界面活性剤)は、どうしても出てしまうし、便利なのだから仕方がない。
だから、出たものをどう処理するかが重要だと考えていました。
しかし、それは間違っているのではないか。
有害なものが出ないようにする、という考え方にシフトしなければいけないのではないか、と思ったのです。
地球には微生物がたくさん活動しています。
その微生物は、地球の汚染物質を無害化して有益なものに戻す力を持つものもいます。
そんな能力をもっている微生物の力を落とすようなもの、微生物を殺してしまう毒のようなものを人間がたれ流していい訳がありません。
微生物がもつ回復力を、ないがしろにしてよいはずがありません。
微生物にとって毒のようなものは使わない。
そうすれば自ずと微生物の力、回復力が増していきます。
微生物が活き活きしていけば、地球環境が一気に良くなっていくはず。
私はこのことに気が付いたのです。
よし、この布は面白い。
さっそく使ってみよう。
これが私と布良との出会いでした。